現代人は人間の作った社会システムに触れることが多く、生まれながらの自然体を忘れがちです。
今回は本来の自然体と後天的な人工体の比較をしてみます。
目 次
本来の自然体と後天的な人工体の比較一覧
本来の自然体 | 後天的な人工体 | |
人格 | 愛する人間(相手の態度は関係ないので不動心) | 愛される人間(相手に態度に依存するので悩みやすい) |
人生の目的 | 感動したい、認めたい、自身のありようの向上 共存共栄で賢者(調和)を目指す |
感動させてほしい、認められたい、評価されるための手段の獲得 優越感&現実逃避のための刺激を獲得 弱肉強食で勝者目指す |
幸福感 | ありとあらゆるものに感動したい | ありとあらゆるものに評価されたい(成績・優勝・金持ち・上へ・高く) |
能力 | 関心、感覚(内観)、知性 | 野心、やり手、知識 |
人間像 | 鑑賞主体⇒感動したい | 行動主体⇒評価されたい、ほめられたい |
人間関係 | 自己に徹する、相手の自主性優先 | 相手に干渉、一体感を求める、集める・集まりたがる |
態度 | 相手によって時間、場所、公的・私的、立場で変わらない すべてを尊重 |
相手によって時間、場所、公的・私的、立場で変わる(客はえらいと勘違い) 重要と思うもののみ尊敬 |
行動 | 時間概念優先 行動・動作が楽しい、存在が気持ちいい 結果(成功・失敗)にこだわらない |
空間概念優先 結果を期待して、行動は実現のためにつらい 結果に翻弄される |
未来観 | 願って、不確定なのでわくわくする 目的を願う(~できたらいいな) 常に未来に願いがあり、その目的にいざなわれて今があるので健やか |
絶対実現すると決めて、達成ノルマになる 目的を決意(必ずする) 過去の蓄積と今の頑張りが主で、その結果未来が開けると苦しい |
過去観 | 過去は記憶であって自分自身でないのでフーン程度 | 過去は自分と一体なので、栄光ならば浸る、落ち度ならば反省・後悔、傷ならば恨み |
日常 | 感動と気づきの連続で楽しい | 日常と違う大きな刺激がないとつまらない、不満になりやすい |
心 | 私を主語としない、さわやか | 私を主語として、被害者意識 |
世界観 | 私は自然の一部で社会生活はサブ、私とあなたは明瞭に別 | 私は社会人でたまに自然にふれる、私とあなたの関係はあいまい |
運動 | 生命活動、日常生活すべて運動 | スポーツや体操などの特殊な行動 |
学び | わからないことが好き | 面倒くさい |
会話 | 答えを求めない疑問形 言葉を相手にぶつけず相手の返事/聞くの自由を尊重 |
答えを求める疑問形か意見の主張 相手にぶつける、とどける、きかせる、相手の返事/聞くを要求(読み聞かせ) |
自然体に関する偉人の言葉
■論語
和而不同←→不和雷同
■ゲーテ(ドイツの詩人)
自分の心を扱えぬ者に限って、とかく隣人の意志に干渉したがるものだ。
■相田みつを
親切と言う名のおせっかい、そっとしておくおもいやり
■デール・カーネギー (米国の実業家)
やるべきことは、どの考え方が自分にとって自然であるかを見出し、その考え方に従うことだ。
■トルストイ(ロシアの小説家)
別の人間に仕立てようというような不可能なことを、相手に要求してはならない。
■マザー・テレサ
主よ、私が空腹を覚えるときパンを分ける相手に出会わせてください。
ひまがなくなるとき時間を割いてあげる相手に出会えますように。
私が屈辱を味わうときだれかを褒めてあげられますように。