体在心知:”体のありよう”を通じて”心のありよう”を知る

”体のありよう”を通じて”心のありよう”を知る

「体在心知(たいざいしんち)」とは”体のありよう”を通じて”心のありよう”を知ると言う意味の四字熟語です。
心と体は人間の両側面ですから、観察しやすくみえる体を知ることで、洞察しにくいみえない心の本来のあるべき姿を具体的に悟ることが可能になります。
道場では、この考え方が教育の基本となっています。

心は言うまでもなく人間にとって大切なところです。
しかし感じることはできても触れることはできません。
みえない心をみえないままに語ってしまえば、実証していない科学理論のようになってしまします。
まさに空理空論です。
心を大切にしつつも、心を心のままに語らないことが大切です。
「きっとこうだろう」「きっとこうに違いない」といったあいまいのままに心が語られてしまします。
中には実証されていなくても、「権威ある人、立派な人が言っているだから間違いない。」とはまってしまします。

心を科学することはできませんが、科学的に検証することは可能と考えています。

では心は何で検証すればよいでしょうか?

心を体を通じて検証

それこそが体であると考えています。
人間関係でも、社会実績でもなく、体です。
人間関係の多い人が愛情深いとは限りません、営業でも一定の能力があれば人間関係を良好に増やせます。
社会実績、昇進した、会社経営を成功した、金メダルを獲得した、人格的な方もいらっしゃいますが、そうでなくても実現します。
表面に現れた事象と、うちに秘められた心が一致するとは限らないからです。

しかし体はごまかせません。
他人からどう見えようが、自分自身は少し観察すればそれが体に表れていることはわかります。
心から笑っているのか、作り笑いなのか、今だけの現実逃避の笑いなのかを・・・。
少しでも体に対する観察うぃ心がけてください。
心のウソからは、不自然な動作として必ず現れます。

悔しさや怒りでは強くなれない

武道ではに日常生活では何年もかかる検証が瞬間で可能になります。

例えば「悔しさ」という感情です。
よく、先生やコーチが、何からかの競技で負けた後に「この悔しさを忘れるな」と諭しているシーンが多く見られます。
「悔しい」というのは本当に人間の成長のバネになるのでしょうか?
厳格にいえば
「負けて悔しい」→「次こそはやっつけてやる」→
①勝って勝者の気分を味わいたい
②負けた悔しさを晴らしたい
③相手を見下したい
④聴衆の喝采を受けたい

程度の差こそあれ、あまり健全な目標とは言いがたいです。

アニメやスポーツなどのテレビで悔しさや怒りで強くなる場面がほとんどのため、その影響でイメージしにくいかもしれません。
「怒り」で相手を威嚇ことはあっても、けっして動かす(変える)ことはできません。

体で検証

体で検証してみましょう。
体を「心の悔しい・怒りの状態」=「筋肉緊張状態」で正拳突きをしてみましょう。
体の緊張状態は「力んで相手を強く弾く」結果となりますので、ほとんど威力がありません。
それどころか、自分の打った力が自分にかえってきてしまいます。
自分の意図とは別に自分が出そうとした力が戻って自分に及んでしまうのです。

言葉も同じです。
緊張して怒鳴った言葉は、自分に返ってきて自分を傷つけます。
自分が意図したほど相手には通じていません。
先生や親が怒鳴って教えても、恐怖あ(不快)は伝わっても教えは全く伝わりません。

心の穏やかさ・優しさに基づく体の状態は「緩む」です。
緩めば「自然に相手にそっと触れ繋がる」ということになります。
この威力はすさまじいです。
出した力は自分に返ってこず相手に伝わります。
相手が吹き飛んでしまいます。

体験するとわかるのですが、実際は悔しさや怒りに基づく力んだ技よりも、尊敬や優しさに基づく自然な技の方がはるかに強く勝っています。

このことを身体的稽古で体験し習得していく過程で、心においても「優しさ」が強く勝っていることを学ぶことができます。
簡単に体験できますので、お子さんにとどめずご家族の方も道場で体験していただければと思います。
正拳突きではない優しいバージョンもありますので・・・。

無限に体を通じて心のありようを探り検証し人格者を目指す、このことが稽古の本意です。

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