関心を持って干渉せず

教育の基本は天才性を導き出す

現代の子供たちの教育成長について武道的視点から考えてみたいと思います。
人は子供のみならず、一人一人に生命の輝きがあり天才的な可能性を間違いなく持っています。
教育の基本は、スキルを身につける前に、生命の輝きを感じさせ、その天才性を導き出すことにあります。

「関心を持って干渉せず」

これが、杉原道場における教育の基本的考えかたです。

これに反して
○関心はあるが、ついつい干渉してしまう。(余計なお世話)
○干渉はしないが、関心も無い。(放置)
○結果(点数や評価など)に関心が強く、過程に干渉する。(成長阻害)
のような接し方をすれば子供はのびのびと成長できません。

干渉は成長の大敵

関心の薄さや干渉の強さで結果的に強制性・支配性が強まってしまいます。
子供に対して強要・支配性が強い人ほど自覚が薄い傾向にあるようです。
よもや誰よりも子供を愛している自分に、子供に対する支配性があるとは自覚しづらいことでしょう。「親(誰に)にむかって・・」「子供のくせに・・」「生意気な・・」とは相手を尊重せす見下していますから、これも支配性が言わせる言葉です。
この状態は道場で1回稽古に参加してもらえばすぐにわかるほど子供の状態や行動に現れています。

「ドラえもん」に登場する野比のび太くん。のびのびと育ってほしいとの願いから「のび太」と名付けられました。しかしママの野比玉子さんは子供の結果(成績・家事手伝い・宿題など)や態度にしか関心がなく、過度に干渉(※連載当初は甘かった)します。パパの野比のび助さんは、あまりのび太に関心がなく、干渉もしません。そしてよくあるパターンで二人とものび太くんの行方不明などがあると、とたんにやさしくなります。
結果、のび太くんはのびのびと成長できず、やる気を失い成人後もうまくいかず子孫に迷惑をかけているため未来から「ドラえもん」が世話役として派遣されます。

以前道場に、父親のDVで過呼吸になっていた子供が入門してきました。稽古が始まるやいなや3分で過呼吸になってしまい参加できません。走るとバランスがとれず5歩くらいで転んでしまいました。これは顕著な例ですが、少なからず自分の接し方(本当は親の在りよう)が影響していることに気づきたいものです。幼少期における親は、歴史上のいかなる独裁者より子供に対して権威・権力があることの自覚が必要です。
※紆余曲折ありましたが上記の子供は現在健やかに成長しています。

幼少期に関心を持たれなかったり、親や教師などにわずかでも干渉・強要・支配的に接しられますと、人はその可能性をしぼませてしまいます。
体は
呼吸が浅く穏やかさを失い、緩めない体は、懲りやすく、怪我や病気の確立を上げてしまいます。
心は
競争意識は高くとも成長意欲が乏しく、気のつかないセンスの悪い状態になります。
道徳心は低く、悪いことを悔いるよりも見つかったことを後悔します。

本来、教育は人としてのありようから学ぶべきなのですが、現代教育は知識・技術などの知能教育がほとんどのため学ぶ機会がありません。
人としてのありようという表現すらピンときにくいかも知れません。
そのため、子供の成長にとって本質的に何が大切であるのかをあまり知らずに、あるいは整理できずにいる方が多ようにみうけられます。

人間は自然の一部

人間のありようの本質は自然体です、人間の生み出したルールに基づく人工社会以前に自然に学ぶ必要があります。
まさにその追究こそが武道で言うところの自然体です。
自然は自律しています。子供一人一人も自律いてこその自然体です。
向上心・自立性・創造性なで干渉することでしぼんでしまいます。
また無関心では育ちません。
 「関心を持って干渉せず」
まさに教育のよって立つところ出ると思います。

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